決算以外も要注意! 「会社に変化があったとき」の届出義務
「決算変更届」以外にも、会社に関する特定の事項に変更があった場合には、その都度「変更届」を提出する義務があります。
この届出を怠ると、最悪の場合、許可自体が取り消される場合があるので十分に注意が必要です。
①タイムリミットはたったの「2週間」! 経営や技術の要に関わる変更
期限が短く、会社にとって非常に重要な「事実発生から2週間以内」の変更届について説明します。
対象事項の例
- 常勤役員等(経営業務の管理責任者)の変更・交代
- 営業所技術者等(専任技術者)の変更・交代
- 建設業法施行令3条使用人(支店長や営業所長など)の変更
- 健康保険等の加入状況の変更(従業員数の増減以外)
このように常勤役員等や専任技術者が「欠けた」場合、2週間以内に後任を配置しないと許可要件を満たさなくなり、許可取消事由に直結することとなります。
なお、「欠ける」とは以下のことをいいます。
「欠ける」に該当する例
- 死亡
- 退職
- 健康上の理由で常勤でなくなった
- 他の営業所に異動
「欠ける」に該当しない例
- 別の常勤役員等に交代(※ただし、交代した場合でも2週間以内に変更届の提出が必要です)
該当する例を見ると分かるように、いつ何時、常勤役員等や専任技術者が「欠ける」こととなるか予測がつきません。
欠けてから後任を探し始めるのでは遅く、欠ける前に後任を見つけておくことが重要です。
②事実発生から「30日以内」! 会社の基本情報に関わる変更
次に期限の短い「事実発生から30日以内」の変更届についてです。
対象事項の例
- 商号や名称の変更
- 営業所の名称や所在地の変更、新設、廃止
- 資本金額(又は出資総額)の変更
- 役員等の就任、退任、氏名変更
※法人の役員等の変更には、取締役だけでなく、顧問、相談役、5%以上の株主等も含まれます。
これらの変更等があった場合にも届出が必要です。
30日という決して長くはない期限内に届け出る必要があります。
③年に一度の「決算変更届」と一緒に出す変更事項
毎年の決算変更届(事業年度終了後4ヶ月以内)と同じタイミングで提出しなければならない変更事項を紹介します。
対象事項の例
- 使用人数の変更
- 健康保険等の加入状況の変更(※従業員数のみの変更の場合)
- 定款の変更
これらの変更は年に一度提出する決算変更届と同じタイミングで届け出ることになります。
「決算変更届」についてはこちらの記事で解説していますので、ご覧ください。
要注意! 単なる「変更届」では済まないケース(許可換え新規)
変更届だと思い込んでいると痛い目を見る「許可換え新規」について解説します。
たとえば、「今まで営業所は京都府内だけだったが、大阪にも営業所を新設する(京都府知事許可→大臣許可)」、「営業所を京都から滋賀に移転した(京都府知事許可→滋賀県知事許可)」といった場合は、単なる変更届ではなく「許可換え新規」という大掛かりな新規の申請(登録免許税等の手数料も必要)になります。
まとめ:変更予定ができた段階で、早めに専門家へ相談を!
変更届をするためには、役所を回って入手しなければならない書類が多く、ある程度の時間を要します。
行政書士に相談する場合は、事後ではなく、「役員が変更になるかもしれない」「営業所を移転しようと思っている」等、事前に変更がありそうな時点ですぐにご相談されることをおすすめします。
制度を知らずに気づいた頃には許可取り消し事由に該当していた、ということにならないように、お早めに行政書士にご連絡ください。